@network Cisco・アライド実機で学ぶ > Cisco実機で学ぶ(CCNP) > BGP(AS_PATH属性 その3)

 Rakuten
@network Cisco・アライド実機で学ぶ
◆BGP(AS_PATH属性 その3)

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1710、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。

スポンサードリンク

◆BGP(AS_PATH属性 その3)

ここでは、先ほどの「BGP(AS_PATH属性 その2)」で構築したBGPネットワークにAS_PATHを設定してゆきます。

 Router_A上で、Router_Bに通知する「20.20.20.0」経路のAS_PATH属性に「100 100」を追加してゆきます。


◆AS_PATH属性の設定

「20.20.20.0」の経路に「100 100」を追加するには、ルートマップを使用します。

Router_Aに次のコマンドを追加します。

Router_A(config)#access-list 1 permit 20.20.20.0 0.0.0.255
Router_A(config)#route-map ADD_PATH permit 10
Router_A(config-route-map)#match ip address 1
Router_A(config-route-map)#set as-path prepend 100 100
Router_A(config-route-map)#route-map ADD_PATH permit 20
Router_A(config-route-map)#set as-path prepend

 作成したルートマップをRouter_Bとのネイバーに適用します。Router_Aからの送信時に適用するので、「out」を指定します。

Router_A(config)#router bgp 100
Router_A(config-router)#neighbor 172.16.0.2 route-map ADD_PATH out

設定が完了したら、BGPピアをリセットします。

Router_A#clear ip bgp *

Router_DのBGPテーブルを確認します。

Router_B、Router_C、Router_DのBGPテーブルを確認します。

●Router_BのBGPテーブル
Router_B#show ip bgp
BGP table version is 3, local router ID is 172.18.0.1
Status codes: s suppressed, d damped, h history, * valid, > best, i - internal
Origin codes: i - IGP, e - EGP, ? - incomplete

   Network          Next Hop          Metric LocPrf Weight Path
*  10.10.10.0/24    172.18.0.2                           0 400 300 100 i
*>                  172.16.0.1             0             0 100 i
*  20.20.20.0/24    172.18.0.2                           0 400 300 100 i
*>                  172.16.0.1             0             0 100 100 100 i

「20.20.20.0」の経路については、「172.16.0.1」と「172.18.0.2」を経由する2つのルートがあります。

 AS_PATHに「100 100」の2個追加したことで、「172.16.0.1」を経由するルートは、ASを「100→100→100」の3つを経由しなければならないため、AS_PATHを比較しても同じ距離です。

iBGP経路より、eBGP経路の経路を優先するため、「172.16.0.1」を経由するルートがベストパスになっています。

●Router_CのBGPテーブル
Router_C#show ip bgp
BGP table version is 3, local router ID is 172.19.0.1
Status codes: s suppressed, d damped, h history, * valid, > best, i - internal
Origin codes: i - IGP, e - EGP, ? - incomplete

   Network          Next Hop          Metric LocPrf Weight Path
*  10.10.10.0/24    172.19.0.2                           0 400 200 100 i
*>                  172.17.0.1             0             0 100 i
*  20.20.20.0/24    172.19.0.2                           0 400 200 100 100 100 i
*>                  172.17.0.1             0             0 100 i

「20.20.20.0」の経路については、「172.17.0.1」と「172.19.0.2」を経由する2つのルートがあります。

 AS_PATHに「100 100」の2個追加したことで、「172.16.0.1」を経由するルートは、ASを「400→200→100→100→100」の5つを経由しなければならないため、AS_PATHを比較して、距離が短い「172.17.0.1」を経由するルートがベストパスになっています。

●Router_DのBGPテーブル
Router_D#show ip bgp
BGP table version is 14, local router ID is 172.19.0.2
Status codes: s suppressed, d damped, h history, * valid, > best, i - internal
Origin codes: i - IGP, e - EGP, ? - incomplete

   Network          Next Hop          Metric LocPrf Weight Path
*  10.10.10.0/24    172.19.0.1                           0 300 100 i
*>                  172.18.0.1                           0 200 100 i
*> 20.20.20.0/24    172.19.0.1                           0 300 100 i
*                   172.18.0.1                           0 200 100 100 100 i

「20.20.20.0」の経路については、「172.18.0.1」と「172.19.0.1」を経由する2つのルートがあります。

 AS_PATHに「100 100」の2個追加したことで、「172.16.0.1」を経由するルートは、ASを「200→100→100→100」の4つを経由しなければならないため、AS_PATHを比較して、距離が短い「172.19.0.1」を経由するルートがベストパスになっています。

このように、AS_PATHを操作することで、優先パスを操作することができます。



<ネットワーク資格の練習問題に挑戦>
CCNA練習問題に挑戦!(650問)
Network+練習問題に挑戦!(393問)
テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験
◆Cisco実機で学ぶ(CCNAルータ編)

ルータの概要・基本操作・設定1 (17項目)
ルータの概要・基本操作・設定3 (22項目)
IGRP・EIGRPの設定 (18項目)
アクセスリスト・ACLの設定 (14項目)
NAT・DHCPの設定 (8項目)
ルータの概要・基本操作・設定2 (17項目)
RIPv1・RIPv2の設定 (14項目)
OSPFの設定・デフォルトルートの伝播(16項目)
WANの設定 (10項目)
◆Cisco実機で学ぶ(CCNAスイッチ編)

スイッチの基本操作・設定 (14項目)
VTP・スパニングツリーの設定 (12項目)
MACアドレスの管理・VLANの設定 (12項目)

◆アライドテレシス実機で学ぶ

基本操作・設定 (11項目)
OSPFの設定 (9項目)
ポリシールーティング・VRRPなど (12項目)
VLAN・マルチホーミング・RIPの設定 (10項目)
STP・ポートトランキングなど (14項目)
<関連コンテンツ>
◆Cisco実機で学ぶ(CCNP)

BGPとは
BGP(基本設定 その1)
BGP(基本設定 iBGP・eBGP確認 その3)
BGP(基本設定 iBGPの設定 その5)
BGP(基本設定 iBGPの設定 その7)
BGP(基本設定 ループバックでピア その9)
BGP(基本設定 iBGPとIGP その11)
BGP(経路決定プロセスの確認 その1)
BGP(同期化とは)
BGP(同期化の設定 その2)
BGP(eBGPマルチホップ その2)
BGPルートの生成(IGPから再配送 その1)
BGPルートの生成(経路集約 その1)
BGPルートの生成(経路集約 その3)
iBGPで学習した経路は他のiBGPへ流さない
BGP(ルートリフレクションとは)
BGP(ルートリフレクションの確認)
BGP(複数のルートリフレクタの設定)
BGP(コンフェデレーションとは)
BGP(コンフェデレーションの確認 その1)
BGP(コミュニティとは)
BGP(コミュニティの確認)
BGP(バックドア その1)
BGP(バックドア その3)
BGP(ピアグループの設定 その1)
BGP(ピアグループの確認)
BGP(Local Preferenceの設定 その1)
BGP(Local Preferenceの確認)
BGP(MED属性の設定 その1)
BGP(MED属性の確認)
BGP(AS_PATH属性 その1)
BGP(AS_PATH属性 その3)
BGP(AS_PATHフィルタ・filter-list その2)
BGP(配布リスト・distribute-list その1)
BGP(配布リスト・distribute-list その3)
BGP(PREFIXフィルタ その2)
BGP(近隣関係の形成)
BGP(基本設定 ベストパスの確認 その2)
BGP(基本設定 next-hop-self その4)
BGP(基本設定 iBGPの設定 その6)
BGP(基本設定 ループバックでピア その8)
BGP(基本設定 iBGPとIGP その10)
BGP(経路決定プロセス)
BGP(経路決定プロセスの確認 その2)
BGP(同期化の設定 その1)
BGP(eBGPマルチホップ その1)
BGPルートの生成(networkコマンド)
BGPルートの生成(IGPから再配送 その2)
BGPルートの生成(経路集約 その2)
BGPルートの生成(経路集約 その4)
BGP(iBGPはフルメッシュでピアを張る)
BGP(ルートリフレクションの設定)
BGP(複数のルートリフレクタ)
BGP(複数のルートリフレクタの確認)
BGP(コンフェデレーションの設定)
BGP(コンフェデレーションの確認 その2)
BGP(コミュニティの設定)
BGP(ORIGINアトリビュート)
BGP(バックドア その2)
BGP(ピアグループとは)
BGP(ピアグループの設定 その2)
BGP(Local Preference属性とは)
BGP(Local Preferenceの設定 その2)
BGP(MED属性とは)
BGP(MED属性の設定 その2)
BGP(帯域幅・bandwidthを設定する)
BGP(AS_PATH属性 その2)
BGP(AS_PATHフィルタ・filter-list その1)
BGP(AS_PATHフィルタ・filter-list その3)
BGP(配布リスト・distribute-list その2)
BGP(PREFIXフィルタ その1)
BGP(PREFIXフィルタ その3)
<関連メニュー>
CCNA実機で学ぶ
CCNP実機で学ぶ
アライドテレシス実機で学ぶ
TCP/IP入門・無料ネットワークツール

Copyright(c)2006- @network Cisco・アライド実機で学ぶ All rights reserved.