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◆IPv6(自動トンネル その1)

※動作確認は、Cisco2500、Cisco1710、Cisco1720、Cisco1721、Cisco2611、Cisco2650、Cisco3620シリーズのルータ、Catalyst2900、Catalyst2950シリーズのスイッチなどで確認しています。コマンド、出力結果、動作は、機種、IOSのバージョンで異なる場合があります。
 資格取得が就職、転職、派遣に有利なのは確かですが、「資格=即戦力」とは言えません。実機を操作して資格取得と同時に就職・転職・派遣後に求められるエンジニア(仕事・ジョブ・ワークの達人)としての即戦力を養いましょう。



IPv6(手動トンネル その7)     
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IPv6(自動トンネル その2)

◆IPv6(自動トンネル その1)

IPv4ネットワークとIPv6ネットワークとの混在環境で、通信を行う技術としてトンネリングという手法があります。

 トンネリングとは、IPv4ネットワークを介してIPv6ネットワーク間で通信を行いたい場合に利用する方法で、IPv4ネットワークを通過させるために、IPv6パケットをIPv4ヘッダでカプセル化を行います。

トンネリングには、コネクションの確立時に必要な宛先IPアドレスの定義の仕方によって、次の方法があります。

●手動トンネル
●自動トンネル

「手動トンネル」については、こちら「IPv6(手動トンネル その1)」で説明しました。

ここでは、「自動トンネル」について説明してゆきます。

◆自動トンネル

 手動トンネルは、トンネルのコネクションを定義する宛先IPv4アドレスを明示的に定義しました。自動トンネルでは、宛先IPv4アドレスを明示的に定義する必要がありません。

 なぜ、自動トンネルでは、明示的にトンネルを定義する必要がないのかというと、IPv6アドレスの中に宛先IPv4アドレスが埋め込まれるようになっているからです。自動トンネルでは、「6to4アドレス」という特殊なユニキャストアドレスを使用するようになっています。

 6to4アドレスは、「2002::/16」のプレフィックスと、32ビットのIPv4アドレスを埋め込んで48ビットのプレフィックスとで生成されます。

 

「2002::/16」に続く、次の32ビットにIPv4アドレスを16進数に変換したものが入ります。

 「2002:xxxx:xxxx」の「xxxx:xxxx」のところが、IPv4アドレスです。次の16ビットは自由に決めます。この16ビットを任意のサブネットIDとした64ビットがネットワークプレフィックス、残りの64ビットがインタフェースIDになります。

例えば、

IPv4アドレスが、「192.168.0.1」の場合

10 進数 16 進数
192 C0
168 A8
0 00
1 01

「xxxx:xxxx」のところには、「c0a8:0001」が入り、「2002:c0a8:0001」となります。

これは、「2002:c0a8:1」と省略できます。

この埋め込まれたIPv4アドレスを使用することで、トンネルを自動的に構築できるようになっています。

6to4トンネルを確立するには、境界ルータで、6to4アドレスをサポートしている必要があります。


◆自動トンネルの設定

●トンネル側のインタフェースにIPv4アドレスを設定する。

Router(config-if)#ip address <address> <netmask>

●トンネルインタフェースを作成する。

トンネルを行うには、トンネルインタフェースを作成します。

Router(config)#interface tunnel <num>

●カプセル化の指定

どのカプセル化を行うかを指定します。カプセル化には、「ipv6ip」を指定し、オプションで「6to4」を指定します。

Router(config-if)#tunnel mode ipv6ip 6to4

●トンネルインタフェースにIPv6を設定する。

トンネルインタフェースにIPv6アドレスを転送するためにIPv6アドレスを設定します。

Router(config-if)#ipv6 address <address>/<prefix-length>

●転送用の送信元アドレスを指定する。

Router(config-if)#tunnel source {<addresss> | <interface>}


◆自動トンネルの設定

手動トンネルの設定をまとめると次のようになります。

Router(config)#interface <interface>
Router(config-if)#ip address <address> <netmask> ← IPv4アドレスの割り当て
Router(config-if)exit
Router(config)#interface tunnel <num> ← トンネルインタフェースの作成
Router(config-if)#ipv6 enable
Router(config-if)#tunnel mode ipv6ip 6to4 ← カプセル化の指定
Router(config-if)#ipv6 address <address>/<prefix-length> ← IPv6アドレスの割り当て
Router(config-if)#tunnel source {<addresss> | <interface>} ← 送信アドレスの設定

次の「IPv6(自動トンネル その2)」では、自動トンネルを設定してゆきます。


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